肩書きなしでも、パーソナルトレーナーになれますかね?
そんな質問をよく受けます。
肩書きとは、保持している資格や何かスポーツの成績、指導歴などにあたり、つまりその仕事をする上でのバックボーンを提示することでもあります。
皆さんも誰かに名刺をもらった時に役職や資格などにも目が行くかと思います。
「代表取締役」と書いてあるとなかなかのインパクトですよね。
それだけでなく、自分が何をしてきたか、どんな経験をして今に至るのか?
それが一言で表現される一つとして肩書きもしっかりアピールしていきたいものです。
しかし、どんなに有名な資格を持っていたり役職についていても、そのお客様にとって特別な存在になれなければアピールとしては台無しです。
その肩書きをしっかり活用できるかは本人次第です。そしてその肩書きが本当にお客様に対してアピールできるものである必要があります。
なので今回は、自分にとってブランドある肩書きと、相手にとって必要とされる肩書きなのかの相違についてまとめてみたいと思います。
パーソナルトレーナーとしての肩書きどのように活動できるか、是非ご覧ください。
肩書きだけでの集客はほぼ無理
これは僕がカウンセリングやセッション中に、お客様のほぼ全員に質問
したな内容です。
「このジムの体験に来ようと思ったきっかけはなんですか?」
(このジムに入会ではなく、体験の段階です。)
その答えとしてほとんどの方が、
・家から近い(通いやすい)。
・値段が安い。
この二つはダントツで多く、運動について学び、様々な質問に対しても答えてみせようと気合の入ったトレーナーにとっては意外なくらいシンプルですし「それだけ??」と、力が抜けてしまいそうですが、これが答えです。
これだけ聞いていると、必死になって取得した資格や、コンテストに出て獲得した章なども、集客という意味では大きな役割を持たないのではないでは?と不安さえ感じますね。
ここで誤解して欲しくないのが、資格や成績などの肩書きは、一切意味がないというわけではなく、あくまでもターゲットに対するきっかけにはなりにくいということです。
パーソナルトレーナーがアピールしたいことと、ジムを探しているお客様のツボには相違が生まれているケースが非常に多いのです。
トレーナーとお客様との相違?
例題1、
ジム開業が決まり気合を入れて内装や器具を選ぶA氏。
他のジムにはないであろう珍しい器具を選び、差別化を考えました。
珍しいジムがある、見た事のないマシンがある、このような話題を生み、集客に繋げようとしたが、効果はまずまず。
誰もそのマシンには振り向くことなく、集客のための起爆剤として活躍することはありませんでした。
これは完全にトレーナーの立場での選定であり、「トレーナーがどんなジムを作りたいか?」が優先されている状態です。
「珍しいマシンが良い!」と言うお客様もいるかも分かりませんが、そもそもそのマシンが珍しいか、わかるお客様がどれだけいるのでしょうか?
僕たちからしたらマシンはメーカーも様々で、値段から使い勝手、話題性なども異なります。
しかし、ほとんどのお客様にとってはマシンでしかないです。
おそらく値段もブランドの名前も気にもならないかと思います。
例題2、
パーソナルトレーナーとしてデビューしたいが、強みとなる肩書きがないので、とりあえずボディメイクのコンテストで優勝します!と意気込んであちB氏。
自分が成績を上げればSNSなどでも有名になれる。
集客に繋がるしその経験を踏まえた指導ができる。
そう意気込んで筋トレと減量をひたすら繰り返してました。
しかし、デビュー後も一切の成約どころかカウンセリングの問い合わせも来ず、今はフィットネスクラブで受付をしている。
自分にとってのブランドがお客様にとってもブランドになるとは限りません。
ここでの失敗ポイントは、コンテストで勝てば有名になれると思い、その一点に突き進んでしまったことです。
おそらく有名になれるのはボディメイクの業界内だけと考えて良いでしょう。
今からジムに通おうか考えているお客様にとってはなんか知らないけどすごい人、で終わってしまいます。
また、皮肉にはなってしまますがこのようなバックボーンを持ったトレーナーは非常に多くなっております。
そこではもうコンテストで勝ったというのはブランドとして大きくはなくなっており、その中でも何人のお客様のダイエットを成功させたか、ボディメイクに携わったかがブランドになってくるかと思います。
そのブランド、本当にお客様のため?
例題1,2に両方言えることですが、集客のための働きかけがお客様がどうしたら喜んでくれるか?ではなく、集客のために自分がどんなトレーナーでいたいか?になってしまっています。
いや、自分はお客様のために頑張っている!それもわかります。
ただここには紙一重の差があり、大きな壁があります。
お客様が大喜びしたり、成約に結び付かなかったのなら、それは相違があった証拠です。
肩書きは、そのお客様にとって大きな印象にならないといけません。
そろそろ題名にもある、肩書きは必要かどうかの返答をしたいと思います。
肩書きは、必要です!
しかし、あくまでもサブ的な位置付けでしかなく、メインはお客様の都合と要望です。
要望にしっかり答えてアドバイスをして、最後に肩書きを出しましょう。
例.1 「あなたのダイエットは糖質制限だけでなく定期的な筋トレも必要です。最初はなれるまでベーシックな運動からスタートしましょう。空腹での運動はなかなか厳しいですが、トレーニングの強度の設定などはお任せください。
私も筋トレと食事のバランスを整えながら、毎日トレーニングに励んでいます。」
例.2 「僕はボディメイクのコンテストで優勝経験もあるので大丈夫です!任せてください!」
答えは言うまでもありませんね。
まとめ
一生懸命手に手に入れた肩書きは、本人からしたら誇りです。
そしてブランドです。しかしその武器をアピールしたところで、実際に響くお客様は何人いるのでしょうか?
お客様が知りたいのは、今話している初対面のトレーナーがどんな人なのか?
ではなくて自分は本当に変われるのか?やっていけるのか?
こんなところだと思います。
その時に肩書きが活きるのは、サブ的なアピールとしてだけで、主役ではないことを把握しておくことが大切だと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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