ここ数年で、パーソナルトレーナーの人数は増えている傾向にあり、
運動やダイエットがしたいという人にとっては、その悩みも解決しやすい時代になりつつあります。
しかしその反面、デメリットとして「誰に頼めば良いかわからない」状況になっているのも事実です。
トレーナー側としてはもちろん、自分を選んで欲しいに決まっていますし、
培ってきた知識や実績を認めて欲しいし、それを存分に指導することができます。
そしてそもそも、売り上げがないと食べていけませんよね。
しかしあいにく、お客様からしたら全員同じラインにいるのが現状で、つまりお客様も選びきれずに頭を抱えているのです。
今回、タイトルを「オススメの名乗り方」という具体的な表現をしましたが、言い換えると
「今後パーソナルトレーナーに求められるブランディングとは?」です。
・自分が名乗った名前やキャッチフレーズは、しっかり相手に届いているか?
・それは自分が名乗りたいだけではないのか?
・相手にとって存在感のあるアピールができているか?
・他人と違いがないアピールや名乗り方をしていないか?
選んでもらうには、自分を磨くだけでは足りないし、もちろん待っているだけなのは論外です。
どうしたら選んでもらえるか?他社と差別化できるか?
今日はパーソナルトレーナーとしての「ブランディング」についてお話していきたいと思います。
ブランディングとは?
まずはこの「ブランディング」という意味について理解しておきたいものです。
よくビジネス系の記事や専門家が口にしているが、一体どういうことなのか?
中には今さら聞けないと思っている方も多いと思うので、ここで解説していきたいと思います。
ブランディンングとは一言で言うと、イメージを浸透させる事とも言えるでしょう。
◯◯といえばあの人、◯◯さんといえば、⬜︎⬜︎で有名。
このように相手にとってイメージを持たせ、愛着を感じさせる事をブランディングと呼ぶことができます。
ちなみですが、ブランド品のように高級なイメージを持たせたり、値段を高くすることをブランディングと呼ぶかと言うと、これはまた違う話です。
僕も以前は勘違いしてましたが、ブランディング=自分の商品をブランド品(高価なものにする)にする、と言うものではありません。
他社にはない自分のオリジナルや個性や特徴をしっかり把握し、アピールすること。これがビジネス全体にとっての「ブランディング」と言えるでしょう。
なぜパーソナルトレーナーにブランディングが必要?
それではなぜ今回、この「ブランディング」がパーソナルトレーナーにも必要になっているのでしょうか?
それには様々な理由が考えられるので、順番にお話していきます。
「パーソナルトレーナー」と言う肩書きが増えすぎた。
数年前まではパーソナルトレーナーと名乗れば珍しがられ、注目されることも多かったです。
しかし最近ではもはや、そこまで珍しい訳でもなく、「ダイエットさせてくれる人でしょ?」と話題は流れてしまうことも少なくないです。
私たちの中ではパーソナルトレーナーの中にも様々なジャンルがあり、それこそ全員を一緒に考えられることを不快に思う人もいるかも知れません。
でも、世間的なイメージは素直です。
冒頭にも言った通り、お客様からしたら全員同じラインに立っているのです。
そんな時、もしダイエットしたいと思っている人がいたら?
腰痛に悩んでいる人がいたら?スポーツの成績をあげたい人がいたら?
「パーソナルトレーナー」の集まりの中から、一体どうやって選べば良いでしょうか?
お客様ははっきり言って運動や、体に対しての知識も薄いでしょう。
そんなお客様にとっては見分けがつかず、結果として皆さんのHPにアクセスしたりカウンセリングを申し込んだりする機会もなくなってしまいます。
「パーソナルトレーナー ◯◯」と名乗って注目されるのは、その業界のトップ、またはインフルエンサーくらいになってしまったようですね。
ジムを持たない、フリーランスのトレーナーが増えた。
個人の時代、副業ブーム、そんな時代背景から、フリーランスとしてパーソナルトレーニング活動を開始する方が増えています。
その中でマイクロジムを開業するのであれば、まず先頭に立ってアピールされるのはジムの名前です。
しかし、ジムを持たない個人のトレーナーとして名乗れるのは「パーソナルトレーナー」であり、認知度の高く無難なアピールとなってしまうのです。
これは私個人のリサーチによるものですが、パーソナルトレーニングを検討しているお客様のほとんどが、パーソナルジムを探しています。
考えても見てほしいのですが、私たちも何かサービスを受けたい(マッサージや英会話、なんでも良い)と思った時、ほとんどの場合は店舗を検索しませんか?
つまり、ネット検索などでフリーランスのトレーナーが見つけてもらうのは非常にハードルが高くなっていることが現状なのです。
副業として週末だけ、知り合いや紹介によって集まってくれたお客様のみでパーソナルトレーニングをするのなら全く問題ないと思います。
しかし、できるだけ様々なお客様に自分のパーソナルトレーニングを受けてほしい。副業ではなく、完全に本業としてガッツリ稼いで行きたい。
そう思うのであれば、他者と同じラインに合わせた「パーソナルトレーナー◯◯」と言う名乗り方も、少し考え直した方が良い気がしますね。
ではどのように名乗れば良いか?
①名前だけで終わらせない。
人には必ず名前があります。しかしSNSやビジネス上での自己紹介をする時、その名前だけしか使ってはいけないと言うルールなんてありません。
もっと言うと、名前から自己紹介、自己アピールは始まっているのです。
ここで導入していきたいのは、「なんて呼ばれているか?」などの名前ではなく「何をしている人間なのか?」「自分は一体何者なのか?」などの簡潔に表現できるキャッチフレーズなのです。
SNSやHP、自分をアピールできる場所に名前のみの記載で終わっている方は、是非名前の前にわかりやすい言葉を添えてみてください。
この点から考えると、「パーソナルトレーナー」と言う肩書きは一見悪くないように思えるかもしれません。
決して悪いわけではないのは断っておきますが、無難なアピールで正直、強くはないのです。
その理由が次のこちらです。
②他者と同じようなありふれた言葉を使わない。
ブランディングについて頭を戻してほしいのですが、自分をアピールしたいのであればオリジナルや個性、特徴などを全力で引き出さないといけないのです。
例えば、足痩せに自信があるトレーナーであれば、「パーソナルトレーナー」ではなく「足痩せトレーナー」にしてみたり。
他にも、「足痩せのプロ」「◯◯歳からの美脚作り」など、名前を際立たせる何者なのかを名前に入れるのはかなり」有効です。
「私は足痩せ以外にも指導できるし、専門というのも誤解を招きそうだ。」
これは以前コンサルの生徒様に言った言葉ですが、他にも指導できるという武器を踏み潰すわけではないのですが、オールラウンダーこそ注目を浴びにくいのも変えられない現状です。
なんでも屋さんよりも、専門店になった方がよりスペシャルな発見や経験をすることができる。
スーパーマーケットではなく、八百屋さんやお肉屋さんでの買い物が多くなっている中で、◯◯専門(特化型)の場所やサービスが求められているのは全く不思議なことではないですね。
③業界内で有名な言葉でも世間的に認知が低そうな言葉は使わない。
お客様と話している最中、専門用語は極力使わないように気を付けてる人は多いです。
しかし、名刺やSNSの名前になると専門的な資格の名前や所属している組織の名前など、お客様にとって馴染みがない言葉を選んでしまってるケースは非常に多いです。
これはどんな業界にでも言えることですが、その業界内で有名な資格や所属団体は、あくまでもその業界内でのパワーワードです。
アルファベットが並ぶ肩書きもそれっぽいですが、相手にとって輝かしいものにはならないはずです。
一生懸命頑張って手に入れた、自信のある肩書きかも知れませんが、相手を考えてみましょう。
同業者同士の商談であれば良いですが、全く無関係のお客様が相手なのであれば、もう一つ砕いてアピールしてみましょう。
数いるプレーヤーの中から目に止まってもらえるのは、やっぱり分かりやすさかと思います。では分かりやすさとはなんでしょうか?
④肩書きだけでなく文章に。
これは私のオススメですが、是非肩書きだけでなく文章にしてみてください。
例えば、「ダイエットトレーナー」であれば「ダイエットを成功させる職人」
のように、少しだけでも文章にしてあげると馴染みのある、理解しやすい紹介を込めた名前が完成します。
まとめ
今回は「ブランディング」をテーマに、名乗り方や名前についてまとめてみました。
人間、見た目の第一印象が大事と言われますが、SNSやHP、オンラインの場では第一に名前が目に入ることがほとんどです。
しっかり拘り、他者との差別化することによって認知度も上がり、問い合わせや案件獲得に繋がるきっかけになるかも知れません。
是非試してみてください。
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