パーソナルトレーナーには様々な働き方があり、中でも最も人気なのが「正社員の雇用」です。
僕の元にも、様々なパーソナルトレーナー志望者が相談に来てくれますが、半分以上どころか90%くらいの確率で「まずは正社員になってから独立をして、いつかはジムを作りたい!」と言います。
実際に僕も、現在のパーソナルトレーニングジムを作るまでは、正社員として雇用してもらっていた経験があります。
フリーランス のトレーナーとしての活動に比べて、会社組織でパーソナルトレーニングに打ち込むことは非常に学ぶものも多く、現在の活動の源にもなっています。
しかし、一体どうすれば雇用に対して有利に働くのか?一体何が求められるのか?
今回は大きく4つに分けてお話していきたいと思います。
コミュニケーションスキル
あえてコミュニケーションスキルを一つ目に持ってきたのは、一番忘れられがちだからです。
パーソナルトレーニングという商品の本文は、間違いなく「体に関する知識の提供」です。
そのために僕たちは、日頃から身体作りについてや栄養についてなど、幅広く学習するわけですが、もちろんそれだけではありません。
パーソナルトレーニングは、専門業でもあり接客業。
これは、いざ仕事としてトレーニング指導するのであれば必ず必要な考えであり、これなしでは全く稼ぐこともなく、活躍できないパーソナルトレーナーとして埋もれてしまうでしょう。
「いや、それでも私は知識で勝負する!コミュニケーションよりも豊富な知識があれば活躍できる!」
と断言していたトレーナーもいましたが、今は何の仕事をしているのかもわかりません。
結局、コミュニケーションをとれるトレーナーは活躍していることは間違いないことは事実です。
具体的にどのようなコミュニケーションが求められるか、簡単にご紹介すると、
・緊張をほぐすような柔らかくリラックスするための話し方。
・専門的な言葉などを、よりわかりやすく伝えるための表現力。
・様々な話題に対応できるための引き出しの多さ。
これらは最低でも持っておくと良いでしょう。
コミュニケーションを取るのが苦手だという人も多くいますが、その理由の一つに「盛り上がる話題がない」「話題を作ることが出来ない」ということがあります。
しかしこれは、三つ目の「様々な話題に対応できるための引き出しの多さ」を構築することが出来れば、意外とスムーズに進めることが出来ます。
改めてお伝えしますが、パーソナルトレーニングは専門職でもあり接客業。
話すというシンプルなテーマにおいても軽視することが出来ないポイントです。
肩書き(影響力)
この肩書きには、パーソナルトレーニングの資格は含まれていません。(後ほど資格に関してはお話します)
ここで言う肩書きとは、指導実績やトレーニング経験、競技スポーツの成績なども含まれており、他社に比べて自分がアピールできるものであれば何でも良いです。
・実際にジムでアルバイトをしている(ジムの雰囲気やルールを把握できている?)
・前職の関係で、教員免許を持っている(人に何か伝えることが得意ではないか?)
このような事でも、他社と比べて自分が何が強みなのか把握できるはずです。
自分にどのような肩書きがあるのか、一度確認してみましょう。
「こんな肩書き、パーソナルトレーニングに関係ないしな…」と思うこともあるかと思いますが、関係あるかではなく、どう関係を持たせるかを考えましょう。
専門分野だけがパーソナルトレーニングに活きると言う考えは捨てて、お客様を楽しませることができる、やる気が起きるきっかけになれる、このような肩書きであれば、それは充分に武器です。
何気ない肩書きが、最高な武器に変わるかも知れませんね。
また、SNSのフォロワー数なども肩書きと言えるのではないでしょうか?
SNSのフォロワー数など、正直以前は何の評価ももらえませんでしたが、今はオンラインがかなり普及している時代です。
SNSでの集客も会社は力を入れ始めているくらいなので、SNSのフォロワー数が多いということは、それほど影響力があるということが証明されているようなものです。
会社が集客のために高額な広告費を使うことに対し、新しい人材(フォロワー数が非常に多い)がいるのであれば、広告費も若干抑えられるのでは?と考えるオーナーさんも少なくないでしょう。
もし、肩書きなしで自信がない、でも正社員雇用を狙っているのであれば、僕ならコツコツSNSを頑張ります。
誰もが頑張れば平等に獲得できる肩書き、SNSも今後は頑張ってみて下さい。
知識(資格)
そしてもちろん「資格」も重要です。
この資格というのは、最低持っていなくてもパーソナルトレーニングビジネスはできます(国家資格ではないので)
しかし、会社からしたらかなり重要度は高いです。
それは一定の水準以上の知識を持っていることが確立されている証拠だからです。
知識というのは幅が広すぎていて、食事に関する資格なのか筋トレに関する資格なのかも様々です。
そのため、資格であれば何でも良いというわけではありません。
パーソナルトレーナーとして入社を考えるであれば、そして評価が欲しいのであれば、「パーソナルトレーニングに特化した資格」を検討してみて下さい。
NSCA、NESTA、JATIなど、パーソナルトレーニングに特化した資格団体を調査し、是非チャレンジしてみて欲しいです。
このような資格を保有しているということは、会社からしたら有り難いことです。
入社する人材が資格をすでに持っているという、つまり研修を減らすことができます。
その分早く現場に出て接客してもらうこともありますし、会社からしたら「即戦力」ということです。
資格を持っているトレーナーと、持っていないトレーナー、どちらが面接で合格できるか、もう答えは一つですね。
期待(貢献度)
そして最後の期待ですが、これに関しては面接時の対策としても力になることですので、正社員雇用を狙っている人は是非参考にしていただきたいです。
この期待に関しては、証明できるものでもなければ、僕たちが口で話すことが全てになるため、資格のような証明的な力はないです。
しかし、熱意を込めて自分の考えやビジョンをアピールすることが出来れば、より大きな評価を得ることができるでしょう。
ここで是非皆さんにアピールしてほしいのが、「僕を正社員にしてくれたら、こんな良いことがあるよ!」ということです。
自分はこんな貢献をする事ができる!
御社にないこんな強みがある!
僕を選ぶ事で、こんなに売上に影響する!
このように、会社都合の目線からはっきりとアピールしてみて下さい。
決して言わない方が良い志望動機は、
「御社のようなハイレベルな会社に就職し、自分も高めていきたいから」
「同じコンセプトや考えをもとに、一緒にトレーニング業界を盛り上げていきたいから」
このような志望動機は、一見会社をリスペクトしているようなアピールになるかも知れませんが、「この人材は欲しい!」とはならないはずです。
特に「御社のようなハイレベルな会社に就職し、自分も高めていきたいから」という理由は、「ウチは研修場じゃないよ?」「そんなこと言って最後は独立するんでしょ?」と思われても仕方ないです。
そのため、面接での期待アピールでは、プレゼンのつもりで行きましょう。
自分をどれだけ売り込めるか、ここが重要ポイントです。
まとめ
正社員になるということは、会社からあなたという人材を購入してもらうということです。
しかもその買い物は、毎月必ずお金がかかり高額です。
「まずは正社員になってから」とよく聞きますが、一番ハードルが高いということも忘れてはいけません。
そして重要なのは、会社にとってどんなメリットがあるのかをしっかり伝えること。
「あなたがその会社がどれだけ好きか」ではなく、「あなたが会社にどんな貢献ができるか」が大事です。
今回お話した4つ、是非参考にしてみて下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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